海を渡り、無事に作品がNYに届きました!
間髪入れず、手早く展示設営。
さすがベテランスタッフの林&三宅。
その施工クオリティとスピードは、乃村工藝社
(かつて私が働いていた会社)を上回る勢いです(笑)。
最後の仕上げのライティングは、フェアのルール上、
専門の設営部隊がサポートします。
日本のアートフェア会場の壁高さは2400〜3000。
一方、海外は3500〜4500です。
壁量が増えると小品で「見せ場」を作り出すことは困難になります。
大きな作品をアイキャッチにしながら、小品を点在させるという
展示デザインも。
国内と国外の展示デザインの違いですね。
明日の18時からプレビューです!
アーティストたちの作品を好いてくださる方に巡り会えますように。
http://thepaperfair.com/ny
http://g-incurve.jp/exhibitions/ex_170302gi_paper.html




明日から「NY・アート オン ペーパー 2017」がスタートします。
インカーブにとっては、3回目の海外チャレンジ
(初回はNY・スコープ、2回目はアートステージ・シンガポール)です。
お友達がNYに滞在(旅行中)されているなら、
ぜひぜひお声がけください!!
現在NYは、アートウィーク。
なかでも「アート オン ペーパー」は、紙を素材とした作品が
展示される世界でもユニークなアートフェアです。
ニューヨークだけでなく、ロンドンやパリからも先鋭的な
現代アートのギャラリーが集結します。
今回は、新木友行・寺尾勝広・阪本剛史・寺井良介の
4人のアーティストをご紹介します。
我が国の厚労&文化行政は、「障がい者の芸術表現」を「囲み」がちです。
それは、福祉施設にも、<お客様>にも言えることだと思います。
NYやシンガポールでは、アーティストの属性(例えば「障がい」
とか「国籍」とか)を問うような質問は、まずありません。
他方、「アートフェア東京」(今月16日から開催)では、
頻繁に問われます。
この差異は、「平均」を良かれとしてきた日本の「教育」
(特に初等教育)に起因しているのではないかと考えています。
「違い」を良かれとしたものが美術です。
肌の色の違いや、言語の違い、身体や知能に着目した議論をした上で
鑑賞するなんて、少しマナー違反だと思うのですが。
「作品を鑑賞すること」で「違うこと」に気づき、肯定し、
尊重する、そんな当たり前の文化が育てばいいですね。
3回目の海外チャレンジで、また日本のあり方を考えることが
できそうです。
そろそろ現場設営も終わり。
報告はオイオイにさせていただきます。
http://thepaperfair.com/ny
http://g-incurve.jp/exhibitions/ex_170302gi_paper.html




『ヴェルフリはヴェルフリでしかない』。
先月28日に兵庫県立美術館で行われた
服部正さん(甲南大学文学部人間科学科准教授)の
講演「アール・ブリュットとしてのヴェルフリ」は超満員でした。
いま「ヴェルフリ」を通して「本物のアール・ブリュットとは、何か?」を
知りたい、納得したい美術愛好家(私も含めて)が増えています。
私がヴェルフリに出会ったのは、20年ほど前のスイスでした。
ただ、これほどたくさんの作品を見たのは初めて。
圧巻です。
服部氏は、当日配布されたテキストの中で、
ヴェルフリの「作品の特徴」を<対称性><ちりばめられたモチーフ>
<枠取りの構造><楽譜とテキストの共存><本の構造>だと指摘しています。
ただその特徴がどこからきているのか「わからない」ゆえに
「我々の想像を掻き立てる」とも。
コンセプトを饒舌に語る現代アートにはない混迷感が大好きです。
また、ヘンリー・ダーガーとヴェルフリの「絵とテキストの関係性」
の違いにも納得。
彼らの障がい程度/種別がその関係性に影響していることを知りました。
テキストの最後は「おわりに:アール・ブリュットの現代的意義」と
題して<デュビュッフェは、社会や美術の制度が持つ排除の構造を
問題にしていた><アール・ブリュットは、障がい者の創造物から
「障がい者アート」というラベルを引き剥がした>と記されています。
一方、「2017年 アール・ブリュット大国ニッポン」は東京都や
鳥取県・愛知県で「障がい者アート」にアール・ブリュットという
ラベルを貼り付けています。
アール・ブリュットは、デュビュッフェに属する言葉です。
彼は、西洋の巨大な壁のような文化やアカデミックな組織や、
ポリティカルな事象が鬱陶しいのです。
それを破壊するためにアール・ブリュットという言葉を作ったわけです。
それを時代も文脈も違う日本に広げていくというのは、無理があるのです。
美術愛好家(私も含めて)からすると
「土足で美術に入ってくるんじゃない」ってことになり、
過去の山下清や棟方志功のように美術界から「黙殺」される
可能性があります。
障がいのある方々が作るものが『アート』だというのなら、
史実を踏まえて、土足で美術界に入っては危険です。
そしてそれは得策ではありません。
厚生労働省や文化庁のみなさん、
そして行政を先導する政治家のみなさん、
ぜひ「本物のアール・ブリュットとは、何か?」を
『アドルフ・ヴェルフリ 二萬五千頁の王国』で探ってください。
2020年に向かって、今の軌道を修正する時間はあります。
「本物のアール・ブリュット」にするのか、
「日本風アール・ブリュット」にするのか、
それとも「組しないのか」。
多額の税金を投入する以上、答えを出さなくてはなりません。
http://www.artm.pref.hyogo.jp/exhibition/t_1701/index.html
『アドルフ・ヴェルフリ 二萬五千頁の王国』は、
今月末まで兵庫県立美術館で開催されています。
なお、名古屋・東京を巡回されるようです。
ぜひぜひ、「本物のアール・ブリュット」を見てください。

神谷梢は一年。
林智樹、三宅優子は半年。
大阪府立大学大学院(人間社会学研究科社会福祉学専攻科目等履修生)
の学びを終えました。
福祉はヒトを対象とするので、本当に奥が深い。
3人とも10年以上インカーブで仕事をしてきて、
<いま>学ぶ意味を感じてくれていると思います。
先達は言ってました「福祉は実践だよ」。
なるほど、そうだけど「その実践」を下支えにする
「そもそも福祉って、なんだ?」をクリティカルに学ぶことも大切です。
気力と体力と、それ以上に追いかけたい「テーマ」が見つかれば、
修士/博士にチャレンジしてほしいと願っています。
見失いがちな「そもそも」を学ぶことは、
「福祉の実践者」にこそ意味のあることだと思います。

インカーブ最大の繁忙期がやってきました。
今年度は、作品のアウトプットが3月にまとめてやってきました。
3月初旬のNYと中旬の東京でアート・フェアに参戦してきます。
インカーブでは、数年前から国内のアート・フェアと並行して
海外のアート・フェアにも出展してきました。
わが国の「障がい×アート」の文化&福祉行政の中心的なお題目は、
「アーティストの制作&鑑賞環境の整備」と「支援者の育成」です。
いわずもがな、それは重要な施策です。
しかし、障がいのあるアーティストは霞を食べて生きているわけではありません。
ゆえに「アーティストの制作&鑑賞環境の整備と支援者の育成」と
パラレルに進めるべきは彼/彼女らの「作品の市場化」です。
東京大学経済学研究科の松井彰彦教授は、
インカーブの寺尾勝広について「『公』によって生活基盤を整え、
アートパトロンやコレクターのような『私』によって可能性と活力を生み出す。
新しい公と私のコラボレーションがここにある」
(2014年4月10日、朝日新聞 読み解き経済)と指摘しています。
2年前はスコープNY。1年前はアート・ステージ・シンガポール。
そして今年3月は、「アート・オン・ペーパーNY 2017」http://thepaperfair.com/ny
(場所:Pier 36 299 South Street New York, NY 10002 期間:2017年3月2日~ 5日)に出展します。
そしてNYが終わったら「アートフェア東京」https://artfairtokyo.com/が待っています。
