約三年ぶりにリアルな講演会に登壇させていただきました。
対談相手の櫛田さんに初めて会ったのは彼が二十歳の頃。
いまでは日本青年会議所の
第71回全国大会おおいた大会のフォーラムを構築する担当議長です。
四十歳前になった彼は物腰は柔らかく、話のリズムがいい。
そして何より気遣いができる。くわえて二枚目でシュッとしている。
NEWリーダーはこうあるべきなんでしょうね。
私にも彼のような素性があればインカーブも変わっていただろうに
(どう変わっていたかはわかりませんが)。
今回は社会福祉をフックに20歳から40歳までのNEWリーダー向けに
「弱さと強さ」のお話をさせていただきました。
私は、弱さと強さが二項対立的に語られるのではなく、
「弱さ」に重心を置きつつ、「弱さ」と「強さ」の境界がズラしていくこと
(デリダ風に言えば二項対立の脱構築でしょうか)がNEWリーダーの実践
(裸の王様のOLDリーダーにはなかなか理解していただけませんが)だと思っています。
いつかそれが多様性の尊重に繋がるはずです。
ただ、言うは易く行うは難し。
それでも彼ら、彼女らには難関に挑んでほしい。
対談内容の概要は、日本青年会議所がうまくまとめてくださいました。
「本フォーラムでは、日本国内で障がい者の創ったアート作品の価値が
全く認識されなかった時代においても、諦めることなく海外に作品を展開し続け、
国内の現代アート市場を開拓してきたアトリエ インカーブ 代表 今中 博之 氏をお招きし、
理念共感拡大会議 櫛田 啓 議長との対談を行いました。今中 博之 氏は対談の中で、
「一人では自立できません。弱い人こそ生き残れます。
強い人をあえて助けようと思う人がいないように、
強くて何でも自分自身でできる強い人は一人でも突き進むことができます。
しかし、弱い人は、弱いからこそチームを組み、最後まで生き残ります。
人は、弱いという自覚が無いと生き残れません。」と語りました。
櫛田 啓 議長は、自らのこれまでの経験を踏まえ、
「JCでもうまくいっているチームには、
リーダーが弱さをさらけ出している事例がよく見受けられます。
弱さを見せた結果、チームが自分を支えてくれることがあり、
仲間が奮闘し、助けてくれることで最終的にチームのパフォーマンスや
クオリティが上がる構造が認められます。」と述べました。
その後、今中 博之 氏のリーダー論を軸に、
今後求められていくリーダー像について議論が交わされ、
企業・行政・社会という3つのセクターの垣根を超えた横断的な要素をもつ、
「領域を超えるリーダー」の必要性が提示されました」。
NEWリーダーになる(なった)ことは偶然の産物です。
くわえて、その場所(地位)は固定されていません。
いつ何時、追われるかもしれない。
だからこそ自らと家族を含めた他者の「弱さ」に全力で注目してほしい。
そう願っています。
https://www.jaycee.or.jp/zenkoku2022/