Lecture
|講演
金沢美術工芸大学
色彩論
2025年11月27日
金沢美術工芸大学「色彩論」の授業として、今年で20年目となる今中博之理事長による講義が行われました。対象は、デザイン・工芸・美術など各分野を志す全学部2年生約100名。 「ソーシャルデザインの可能性」や「デザインとアートの違い」に加え、「アンコンシャス・バイアス」や「カテゴライズの罪」といったテーマにも踏み込みながら、ものづくりと社会との関係性について問い直しました。講義前半では、インカーブの実践を例に、福祉や教育、地域づくりなどの社会課題に対して、デザインの発想やプロセスをどのように活かせるのかを紹介。後半では、「目的をもった設計」としてのデザインと、「問いそのものを立ち上げる営み」としてのアートの違いを整理しつつ、両者を対立させるのではなく、社会の中で互いを補い合う関係として捉える視点が提示されました。スクリーンに映し出されるスライドを写し取りながら耳を傾ける学生たちの姿からは、テーマへの関心の高さがうかがえました。終盤には、「デザインとアート」には、私たちの中に潜むアンコンシャス・バイアスや安易なカテゴライズの罪を和らげ、編み替えていく力があることが語られました。20年にわたり続いてきたこの対話は、「自分の表現を通して社会とどう関わるのか」を問い直す視点として、今年もまた学生一人ひとりの中に静かに根をおろしはじめています。



