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インカーブでつくった小論文

抗うことのできないことについて、みんなはどう考えているのだろう?
例えば「日本の人口は確実に減っていくこと」について。
1年間近くかけてインカーブのスタッフたちと話しをしました。
そして、小さな冊子にまとめました。
販売目的で書いたものではありません。なので発行部数は10冊です。

ところで、インカーブのスタッフの大半は芸術系の大学を出ています。
卒業時も卒業論文ではなく、卒業制作。
よって文章を書くのが苦手だと思っている節があります。
それは能力不足ではなく、ただの経験不足なだけなのですが。
特に論文のように過去の資料を揃え、肯定や否定を加えながら、
コネクリ回して自らの論を昇華していくことに慣れていません。
そこで今回の冊子に収められた文章は論文(5000文字)の体をとりました。
たかが5000文字ですが、スタッフにとっては涙ものだったようです。
やり慣れないことへの憂鬱感で「退職したほうが楽かも……」なんて
考え込むスタッフもいたようです。
でも、やってみれば案外ってこともあるわけで、
ヒョウタンから駒なんてこともざらにあるわけです。
抗することのできないことは毎日のように起こっています。
でも、生きていかねばなりません。
時々、論文のお作法を思い出すのも役に立ちそうです。
スタッフのみんな、ほんまご苦労様でした。
退職者ゼロでよかった、よかった。
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削ぎ落していって、燃えかすのような作品が好きでたまりません。
ZOZOを率いる前澤友作さんが、ドナルド・ジャッドと河原温のコレクション展を京都で行います。
ジャッドの作品に出会ったのはの大雪のNYでした。
刃物のような塊は饒舌ではなく、具象のように情念の混沌を表現していません。
だから、惹かれます。
美術批評なんて寄せ付けない、燃えかすのような作品……ぜひ、冬の京都で。
http://gendai-art.org/exhibiti…/onkochishin_kyoto/index.html
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美女とお目にかかったのは昨年の「アートフェア東京」の会場でした。
第一声は「朝日新聞のbeでご紹介されていたアトリエインカーブの絵を拝見したくてお邪魔しました」。
むむむ、美女なだけではなく、何か訳あり!?
謎めいた美女・杉本志乃さんの企画で実現したのが、
昨年末に行われた六本木・ヒロミヨシイギャラリー2階の展覧会でした。
オープニングレセプションだけでも150名。展示された作品は、数日で完売しました。
美女との出会いは、インカーブをまた違ったステージに運んでくださったようです。
人と人が繋がって、分かれて、また繋がって、常はなくて……。
人と人のご縁はほんと不思議です。
ただ、40歳を越えた頃から「あ、この人は悪縁かも。この人は善縁」と感じるようになりました。
つまり、ウサンクサイかどうかがピンとくるようになりました。
この嗅覚って実は大切です。
大切な人と出会う為にも、悪縁を切る為にも、クンクンして危険を察して逃げる!!って意味があるようです。
なぜ、彼女が昔々の朝日新聞のbeを手元に置いてくださっていたのか。
なぜ、彼女はインカーブとご縁を結ぼうとされたのか。
「なぜ」の答えは、その人の歴史を丹念に拾っていくと合点がいくもんです。
美女とインカーブのご縁は「訳」あって、あっさり繋がりました。
その訳は3月号の『STORY(ストーリー)』に紹介されています。
紙面の都合で短いインタビュー記事しか掲載されていませんが、その訳を感じていただけると思います。
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COMME des GARCONSと寺尾勝広

COMME des GARCONS春夏シーズンのリーフレットに
インカーブのアーティスト・寺尾勝広の作品が掲載ました。
といっても、とあるアート雑誌に掲載された裏表紙のスキャニング。
2005年にNYで発表された作品です。まわり回って日本にたどり着きました。
作品は美術館などにストックすることで評価があがることもあります。
また、市場にフローさせることで評価があがることもあります。
どちらが上位で、こちらが下位ではなく、大切なのはアーティストがその中心にいるということです。
そもそも評価を望まないアーティストがいることを忘れないようにしたいと思っています。
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アートフェア東京に出展します

嬉しいお知らせ第二弾が東京から届きました。
3年連続で「アートフェア東京」に出展が決まりました!!SCOPE NEW YORK 2015同様、
インカーブにとっては「山の頂きをより高くするプロジェクト」の一環です。
過去に京都や大阪などの国内アートフェアに参加してきましたが、
来年度は山の頂を「東京と世界」に求めていこうと思います。
また、今回のアートフェア東京には「インカーブのようなところ」
(障がいのあるアーティストを主に扱うギャラリー)が3社ぐらい出展されると聞きました。
きっと過去に例をみないほど「インカーブのようなところ」が姿を現します。
それぞれ主義主張は違うことでしょう。
でも「様々なジャンルを超えた質の高い美術作品に触れる」ことがアートフェア東京の趣旨なら、
それもよしだと思っています。
我々、インカーブも含め「インカーブのようなところ」が美術研究者の研究論文ネタだけに終わらぬよう。
また、停滞する現代美術市場の一時のカンフル剤で使い捨てされぬよう。
フンドシ閉め直して「らしさ」を表現できればと思います。
https://artfairtokyo.com/
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【出品アーティスト】
寺尾勝広
http://g-incurve.jp/exhibitions/ex_150320gi_artist.html
阪本剛史
http://g-incurve.jp/exhibitions/ex_150320gi_sakamoto.html
武田英治
http://g-incurve.jp/exhibitions/ex_150320gi_takeda.html
井戸友香里
http://g-incurve.jp/exhibitions/ex_150320gi_ido.html
【一般会期】
3月20日(金) 11:00-21:00
3月21日(土) 11:00-20:00
3月22日(日) 10:30-17:00
【会場】
東京国際フォーラム 地下2階 展示ホール S11
(東京都千代田区丸の内3-5-1)
【入場料】
1-DAYパスポート 2,000円(税込)
*1-DAY パスポートで一般会期中の1日に限り自由に入退場が出来ます。
小学生以下無料(但し大人同伴)3-DAYパスポート 3,500円(税込)
*3-DAY パスポートで一般会期中3日間は自由に入退場が出来ます。
小学生以下無料(但し大人同伴)
前売りチケット
1-DAYパスポート 1,500円(税込)
3-DAYパスポート 3,000円(税込)
*発売期間: 2015年1月26日(月)〜3月19日(木)

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