ご報告です。
先日の文庫本(『アトリエ インカーブ物語』)に続いて、
河出書房新社から、自身初めてのエッセイ『壁はいらない(心のバリアフリー)、って言われても。』
が全国書店にて順次発売されます。
「壁」について毒々しいテーマから、違和感をもたれそうな思いまで、素直に書いたつもりです。
私は日頃から、壁を取っ払って一緒になろうよとか、
みんな分かり合える仲間だとか、どこかウソっぽく感じています。
壁を立てて籠もってもいいし、壁から顔を少しだけ出していてもいい。
無理やり引っ張り出す必要なんてないと思うのです。

第一章 では、
「あなたは、壁をゼロにすることを本当に願っていますか?
他者の喜びを自分の喜びとしたいなら、
他者の苦しみも自分の苦しみとしなければ道理が合いません。
共に生きることは、生半可なことではないのです」
と、書きました。

第二章 では、
「私たちは、他者から何かを伝えられ、
それに呼応する言葉がなくてもいいし、
自分だけの言葉を他者に語る必要もありません。
大きな壁の中では、私たちは、秘密をたくさん持っていて
構わないのです 」
と、考えました。

そして第五章では、
そもそもの壁の存在を俯瞰するために熊谷晋一郎さん
(東京大学先端科学技術研究センター准教授/医師/当事者研究)と対談しました。
キーワードは「一人ひとりで、共に」です。
共に寄り添いあう前に、一人でいることを肯定したい、そう思います。
『壁はいらない(心のバリアフリー)、って言われても。』は、私の名刺代わりに渡したくなる本です。
よろしければご笑覧くださいませ。

特設Webサイト:http://incurve.jp/kabe.html
ビブリオ インカーブ: http://b-incurve.jp/online/online_kabe.html
Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4309029000/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_h-ofFbKA4MCD1

ps本書の企画が始まったのは1年半ほど前でした。
ちょうど村木厚子さんとの共著『かっこいい福祉』(左右社)の対談に入ったころです。
当時は一緒に二本のレールを走らせていたことになります。
でも、多忙だったかというとそうでもなく、単線より複線のほうが
逃げ場所があってスムーズに運んだように思います。
そのスムーズ感を一層高めてくださったのは河出書房新社の担当編集者さんでした。
彼とのメールラリーは激しく、深く、いつのまにかプライベートの話をするほどに。
くわえて、校正者さんのレベルが高い。
拙い私の言葉の裏のウラをよみ、新たな「漢字」や「ひらがな」のご提案をいただきました。
さすが文芸の王道・河出書房新社です。
またいつか一緒に仕事をしてみたいと思えるチームでした。
心から感謝です。