障がい者の芸術表現に関心のある方、
ぜひ、この法案の進捗を追いかけてくだい!そして議論をしてください!
この法案が成立すると、インカーブを含め「障がい者の芸術表現」に
携わる施設や美術館、美大や芸大に少なからず影響がでます。
以下にわたしなりの法案の謎や問題点を記しました。

昨日、民進党・中根やすひろさんの
「障害者による文化芸術活動の推進に関する法律案」
(HP&pdf)を確認しました。
https://www.nakane.jp/activity/2017032910492330.html

この法案の謎や問題点は大きく2つあると思うのです。
1つ目は「法案づくりの過程」です。
<わたしの親しい人/アート系の福祉施設>で
この法案づくりの過程に関わった方はいません。
あくまで<わたしの親しい人/アート系の福祉施設>というのが
ポイントです。
わたしがお付き合いする関係者が少ないということもあるのでしょうが、
志を同じにする方々は超党派からお呼びがかかっていません。
また、わたしが関わっている文化庁や厚労省の懇談会、
オリンピック・パラリンピックの文化教育委員会でも、
一度も話題にのぼりません。
加えて<わたしが把握する限り>美術関係者が
議論に参加したという話も聞きません。
芸大や美大に務める友人に聞合わせをしましたが、
お呼びがかかっていません。
わたしのお付き合いする関係者が少ないのが原因でしょうか。
謎です。
今後、「アート系の福祉施設」や美術館、教育機関を縛る法となるなら、
もう少し広く議論する場が必要だと考えるのですが、いかがでしょうか。

2つ目は「法案成立後」の問題です。
中根氏のインタビューに以下のようなくだりがありました。
「私は具体的な施策の一つとして、常設の障がい者アートの
展示場を造ることを掲げています」というのは、
以前、厚労省&文化庁の懇談会で俎上にあがり、
消えていった「(仮称)ナショナル アール・ブリュット美術館」の
復活案なのでしょうか。
わたしは、このような分離された特別な美術館は
世界の潮流に逆行するものだと考えます。
いま我が国にある現代美術を展示する美術館に展示/収蔵していく
ことが本来の姿だと思うのですが。
すでにある西洋美術館や近代美術館の中に彼らの作品を収蔵できる
可能性は0%なのでしょうか。
アメリカでは、個人が集めたフォークアートを含むコレクションが
美術館に収まりつつあるようです。フィラデルフィア美術館やミルウオーキー美術館
・ハーバード美術館などでもコレクションを受け入れていているそうです。

次にpdfにあった20条の「推進体制」についてです。
(pdfは中根さんHPの上段にあります)
文化庁・厚生労働省・経済産業省の職員による
「障害者文化芸術活動推進会議」と「学識経験者の会議」が
「法案成立後」の舵をとるようです。
特に注視したいのは「学識経験者の会議」。
その中でも委員の属性がポイントです。
福祉関係者が多数を占めるのではなく、福祉と美術が同数で
委員を選定するべきだと考えます。
偏った組織は偏った思想を正当化します。
福祉主導でこの問題は前進しません。
文化庁と厚生労働省の綱引きもあるのでしょうが。

最後に超党派の議員さん、文化庁、厚労省、経産省の方々にお願いです。
時代は分離ではなく「統合」に向かうべきであり、
それを可能にする先達は「アート」しかない、
とご理解いただければ我が国に障がい者の芸術文化は、
大きく前進するはずです。
この問題は、福祉と美術の両輪です。
そのために厚労省と文科省が協働して汗を流しているはず。
「障がい者の芸術表現」に携わる施設や美術館、
美大や芸大を縛るであろう「法」を、多様な方々が理解し、
有効に使いこなせるように知恵を出し合いましょう!