「市場は作品を価値づけする」。私も強く同感です。
『アール・ブリュット?アウトサイダーアート?それとも?
-そこにある価値-展』が東京・表参道 GYREで4月2日まで開催されています。
主催はfosterの杉本志乃さん。
「私がこの展覧会を企画した理由は、彼らの作品の属性云々とは
別の次元で、作品の持つ強度と自由で何ものにも縛られない彼らの
創作に対する姿勢や存在そのものに魅せられた」からであり、
「今まで日本でなされてきたような『障がい者による作品』の
展示ではなく、作品本位の適正な価値付けがなされ、
販売につなげていくこと」が目的だと述べています。
そして「価値付けがなされることで作品の散逸や滅失が
防がれるのと同時に、一般の人が楽しめるアートの健康的な
市場が育っていくこと」を理想に掲げています。

杉本さんと私が出会ったのは、
アートフェア東京のインカーブブースでした。
あれから数年。インカーブの展覧会を企画してくださったり、
NHKのオイコノミアの取材でギャラリーをお借りしたり。
時々、お食事をご一緒したり。不思議なご縁が繋がっています。

「アール・ブリュット?アウトサイダーアート?それとも?」。
この「?」こそ、いまこの国で興っている「ややこしい疑問」なのです。
その疑問は、「今まで日本でなされてきたような
『障がい者による作品』の展示」で起動しました。
一部の福祉事業者は作品そのものの価値を見出す以前に、
障害者と地域を繋ぐためのツールに作品を利用してきたのが
原因ではないでしょうか。
一方、「?」の言葉のテーゼを注視するあまり、
作品の価値を問う場所がないことも事実でしょう。
杉本さんは「作品本位の適正な価値付けがなされ、
販売につなげていくこと」で「そこにある価値」を見出そうとしています。
インカーブが国内外のアートフェアに出る意図も同じです。
「市場は作品を価値づけする」ことは喜びでもあり、恐怖だともいえます。
でも、彼らの作品のクオリティーを「普通に問う場所」があってもいいのです。
ぜひ、GYREへ!!
http://foster-inc.tumblr.com/