阪急うめだ「art & love」

大阪での展覧会は4年ぶり!
阪急うめだ本店7Fにて6月1日(水)- 14日(火)まで
展覧会「art & love」が開催されます。
現代アート界で活躍を続ける新⽊友⾏・寺尾勝広
・湯元光男・阪本剛史の作品をご紹介します。
幅2mを超える大型作品やお求め易い小品まで。
選りすぐりの作品たちが皆様をお待ちしています。
お近くにお越しの際にはぜひお立ち寄りくださいませ。
本展では昨今の社会状況を鑑み、
インカーブのスタッフは会場に常駐しておりません。

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【企画名】
art & love
【会場】
阪急うめだ本店 7階
・コトコトステージ72
・美術画廊
※7階フロアガイド
https://www.hankyu-dept.co.jp/honten/floor/floor7f.html/
【会期】
2022年6月1日(水)- 14日(土)10:00-20:00
※最終日は美術画廊のみ16:00閉場
アクセス方法は阪急うめだ本店WEBサイトをご確認ください
https://www.hankyu-dept.co.jp/honten/map/index.html/
【入場料】
無料
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レビューはわたしの宝物2

拙著『なぜ「弱い」チームがうまくいくのか -守り・守られる働き方のすすめ-』
https://www.amazon.co.jp/dp/4794973101 の長文レビューをいただきました。
後半は「『弱さ』と『多様性』に関するひとつの論点を再確認」するとして
高橋源一郎さんなどが執筆された作品と私の拙著との共通点を見出そうとしてくださいました。
お時間があればご覧ください!

●市民福祉教育研究所 雑感22/05/16より
阪野 貢/「弱さ」と「多様性」―
今中博之著『なぜ「弱い」チームがうまくいくのか』のワンポイントメモ―
〇筆者(阪野)は今中博之(いまなか・ひろし)氏から、
新著『なぜ「弱い」チームがうまくいくのか―守り・守られる働き方のすすめ―』
(晶文社、2022年4月。以下[1])のご恵贈を賜った。
[1]は対話形式の本ではないが、読み進めるとしばしば今中氏が眼前に立ち現れ、
親しく対話していることに気づく。またそのなかで、ときに自分の姿を見る(内省する)ことになる。
鋭い論考によって、針で刺されたような痛みを覚えるのである。
〇[1]の主要な議論はチーム論である。そこでは、
「デザインと社会福祉と仏教を行ったり来たりしながら」(24ページ)、
働き方・仕事論や組織マネジメント・リーダーシップ論、
そして生き方・人生論などが広く深く説かれる。
しかもそれらは、今中氏の「デザイナーと障がい者とリーダー」としての
多様な社会生活経験と幅広い教養、
そして哲学・思想や社会学などの知識と言葉に裏付けられており、「私」を圧倒する。
〇今中氏の主張はシンプルである。「弱い人はお互いを守り合いながら長く生存できる。
強い人を守る人はいない、強い人は生き残れない」。極論すればこれだけである。
その際のキーワードは、「弱さ」と「多様性」である。今中氏はいう。
「チームに一番必要なのは弱さである」。すなわち、人間はそもそも、弱い存在であり、
弱いからこそチームを組んで生き延びようとする。
弱く矛盾した存在としての個人が有機的につながることによって、チームは機能する。
チームは強い人だけでは構成できないのである(9、113ページ)。
〇そしていう。「多様性を失ったシステムは崩壊する」。
すなわち、共生社会はバラツキを是とする社会(多様性のある社会)であり、
その違いをひとまとめにせずお互いを認め合う。
違いが交差すれば違和感も生まれるが、それ以上に異なる視点が有効に機能し、
新たな希望が見つかる。弱い人も強い人も、異なるものが異なるものとして
共存・協働することが肝要である(17、103ページ)。
今中氏のこうしたシンプルな思考が、みごとにコトの核心をあぶりだす。
そして、「私」が「使える」モノを見出し、知見を導出し、
管見を再構成するのを促し助けてくれる。小さくもあり大きくもある
「喫茶店」(64ページ)での、今中氏との対話の魅力である。
〇筆者が探究する「まちづくりと市民福祉教育」の主体形成に関して、
今中氏の「ソーシャルデザイン」と「チーム」についての
論点や言説のいくつかをメモっておくことにする
(抜き書きと要約。語尾変換。見出しは筆者)。

原点と視点
●個人のミクロ(小領域)的視点から、チームのメゾ(中領域)的視点を経て、
社会のマクロ(大領域)的視点まで、一気通貫の幸せが実現できなければ、
人の幸せはない。(12ページ)
●障がい者が生み出す作品や商品は「現代アート」であり、「障がい者アート」
などとカテゴライズすることは、彼ら彼女らとその作品・商品の尊厳を否認することである。
それは障害のあるアーティストに強烈なスティグマを与える。(32~33、130~131ページ)
●集団に多様性があるように見せかけるために「お飾りのマイノリティ」が選別されることがある。
その「トークン(token:象徴)な存在」は、弥縫であり欺瞞である。(55~57ページ)
●「自立とは依存先を増やすこと」「依存症とは身近な他者に依存できない病気」
(熊谷晋一郎)である。人はひとりで自立できないし、ひとりで自立してはいけない。
障害の有無に関係なく、他者に依存することが自立である。(100~101ページ)

ソーシャルデザインとシーシャルデザイナー
●ソーシャルデザインとは、「社会的課題を解決するための意図的な企て」
「(弱い人を)非差別化するデザイン」をいう。
それは、「公憤」(正義感から湧きあがる公共のための怒り)を前提とする。(14~15ページ)
●ソーシャルデザインはまた、共通の目的のために自発的に結びつき、協働しながらも、
度が過ぎた干渉はしない「ギルド(guild)的チーム」(生活共同体)のうえに成立する。
つながり過ぎると協働することはできない。(37~38、85ページ)
●他者の生活の困りごとを解決したいと願う人は誰もが、ソーシャルデザイナーである。
ソーシャルデザイナーはミクロ領域を注視し、
常に弱者に寄り添い、傍(かたわ)らに立ちその機会を増やしていく。
そのソーシャルデザイナーが「正義のミカタ」であるかどうかを決めるのは、
弱者である。(14、42ページ)

チームとリーダー
●多様性を抜きにしたチームづくりは不可能である。
多様な社会的背景を持つ人たちが集まれば、その人の数だけ仕事のバリエーションは増える。
バラツキをバラツキのままひとつのチームにまとめれば、より永く生き延びる。
(12~13、102、106ページ)
●チームが深く協働するためには、メンバーが悲しい秘密を持ち寄り・共有し・守り合えること、
しかもメンバーに強すぎる結びつきを要求しないことが肝要である。そこには、信頼と安心があり、
過剰なコントロールがない。(94~97ページ)
●他者の意見やアイディアは自分のものである。これはリーダーの特権ではなく、
チームのメンバー全員に与えられ戦術である。
メンバーの意見・アイディアが「取り込み、取り込まれる」なかで、
意見・アイディアもチームも成熟する。(162~165ページ)
●チームには、他者に自らの揺らぎを見せない・ブレない「強いリーダー」ではなく、
他者に自らの揺らぎを見せつつ、協働で答えを探る「専門家としての弱いリーダー」が必要となる。
(169ページ)
●行政と企業とNPOが協働して社会的課題を解決する、
しかもその三角形の真ん中に市民がいる市民自立型社会の形成が求められる(村木厚子)。
そのためには、3つのセクター(行政、企業、NPO)を架橋する・垣根を越えて活躍する
「トライセクター・リーダー(Tri-Sector Leader)」が必要かつ重要となる。(198~199ページ)
〇前述の「弱さ」と「多様性」に関するひとつの論点を再確認しておきたい。
先ず「弱さ」については、高橋源一郎(たかはし・げんいちろう)氏の
「効率的な社会、均質な社会、『弱さ』を排除し、
『強さ』と『競争』を至上原理とする社会は、本質的な脆(もろ)さを抱えている」
(高橋源一郎・辻信一『弱さの思想―たそがれを抱きしめる―』
(大月書店、2014年2月。12ページ)という指摘である。
併せて、筆者の拙稿――本ブログの<雑感>(146)「弱さ」考―「弱さの強さ」と「強さの弱さ」
―/2021年11月24日アップ、を思い起こしたい。そこで紹介している
天畠大輔(てんばた・だいすけ)氏と澤田智洋(さわだ・ともひろ)氏の
次の一節を引いておくことにする。「僕は介助なしでは何もできない。
しかし、だから多くの人とかかわり、深く繋がり、ともに創りあげる関係性を築いていける。
それが僕の<強み>になっている。能力がないことが<強み>なのである。
自分だけで何もできないことは、無能力と同義ではない」(天畠大輔『<弱さ>を<強み>に
―突然複数の障がいをもった僕ができること』(岩波新書、2021年10月、226ページ)。
「『弱さ』の中にこそ多様性がある。だからこそ、強さだけではなく、
その人らしい『弱さ』を交換し合ったり、磨き合ったり、補完し合ったりできたら、
社会はより豊かになっていく」(澤田智洋『マイノリティデザイン―「弱さ」
を生かせる社会をつくろう―』(ライツ社、2021年1月、51~52ページ)。
ともに今中氏の言説に通底するところである。
〇「多様性」については、熊谷晋一郎(くまがや・しんいちろう)氏の
「凡庸(ぼんよう)コンプレックス」、すなわち個性のない・どこにでもいる
規格化・平準化された「ふつう」の人間が、「奇妙に多様性を奨励する社会の中で、
相対的に可視化された(奇抜な)障害者への嫉妬が芽生えるという
転倒した現象も起きている」(熊谷晋一郎「『用無し』の不安におびえる者たちよ」
里見喜久夫『障害をしゃべろう! 上巻 ―『コトノネ』が考えた、障害と福祉のこと―』
(青土社、2021年10月、185ページ))という指摘である。
併せて、筆者の拙稿――本ブログの<雑感>(122)「ふつう」別考
―深澤直人著『ふつう』と佐野洋子著『ふつうがえらい』等の
ワンポイントメモ―/2020年10月30日アップ、の一節を改めて引いておきたい。
「ふつう」は私とあなたの「あいだ」にある(私は、周りのあなたとの類似性を重視し、
そこに安寧や安心を感じる。私は、周りのあなたとの相異性に緊張し、不安や劣等感を持つ)。
/私は「ふつう」を求め、あなたを「ふつう」にさせる
(私は、人並みを求め、周りから目立つあなたを攻撃する)。
/「ふつう」は私とあなたの「ふだん」にある(私が「ふつう」を意識するのは、
日常の生活場面においてである)。/そして、「ふつう」の隣に「特別」がある
(私には独自性欲求があり、それが自尊感情を高める一方で、孤独感や差別意識・偏見を生む)。

レビューはわたしの宝物1

拙著にご感想をいただいた。わたしの宝物です。
山田さんはいつも思いを送ってくださいます。
最後にお目にかかったのは(確か)15年ほど前。
なのにSNSではいつもそばにおられるようで。
本や論文を書いても、どのように感じとってくださったのかわからないまま
(だと村上春樹さんも言ってました)、
次第に書いた本人でさえ書いた事実を忘れています(笑)。
なので、ご感想はわたしの宝物です。大切に保管します!

以下、ご感想です。
新型コロナ前は月一で美術の企画展に行っていましたが、
最近は行く回数がめっきり減ってしまいました。
日本財団で福祉の担当をしていた時も、仕事の中でうまくアート関係の案件を仕込んだりしていました。

その時に出会ったのが、大阪にある、
知的に障がいのあるアーティストが集う「アトリエインカーブ」でした。
アトリエインカーブが東京で展覧会をする時にはよくお伺いしていました。
そのアトリエインカーブの代表の今中さんより、新著を贈っていただき、早速拝読しました。
なぜ「弱い」チームがうまくいくのか
2022/4/27
今中博之 (著)
今中さんの著書はいつも気づきに満ちています。
これまでの書籍は、アトリエインカーブのことから、アート、デザイン、福祉のことが話題の中心でした。
今回は働き方や、仕事やプロジェクトを進めるためのチームのあり方がテーマです。
たくさんの仕事論の本が出版されていますが、この本は異色の内容です。
いつもの今中さんの思想、視座からの仕事論はほんと、心をハッとさせる内容です。
アート、デザイン、福祉、仏教を基盤にソーシャルデザインやインクルーシブな
社会という視点で世の中を読み解いていかれていますが、今回の書籍でもその通りでした。
「今中節」で読み解く仕事論は面白いですね。
本書のタイトルにもなっている『「弱い」チーム』という概念が勉強になります。
というより、どちらかと「強さ」を求めてきた自分としては、身につまされる内容です。
「弱い」チームという視点から考えることは、今どきの仕事のあり方にとってとても重要です。
チームで進めていくことは多様な考え方や見方を持つことになります。
それが、複雑化して、多様な価値感と社会規範が求められている
現在社会において、大切なポイントになります。
多様な考え方を持つこと、そのためにチームで動くことを実践していくためには、
これまでの「強さ」ではなく「弱さ」によってつながりを深めていくことがチームビルディングでは重要です。
そういったことを今中さん風に、いろんな事例を交えながら解説しているのがこちらの書籍です。
今回はNPO等関係なく、働く方にぜひ読んでいただきたい本です。

『なぜ「弱い」チームがうまくいくのか -守り・守られる働き方のすすめ-』
(晶文社)が全国発売されました。
娘のさくらが「パパのチームは弱っちいの?」と聞くので
「弱っちいよ」と答えたら「なんで、弱っちいのに20年も続いたの?」と。
「弱っちいから続いたんよ。強かったらチームなんて組まないで一人でやれるでしょ。
みんな弱っちいからチームを組んで仕事をしてねん」と返したら
「そうなんや」と納得(?)してくれました。
本書の構想段階で参考にさせていただいたのが過去の拙著のAmazonレビューです。
ご質問を反芻したり、同じ轍を踏んでなるものかと気を引き締めたり。
もし、お時間が許すならレビューを書いてください。
激辛はパンチが効きすぎるのでピリ辛で。
実名ではなく匿名でも。
これからのチームに生かしていきます!
https://www.amazon.co.jp/dp/4794973101

「弱い人が集まっても弱いチームになるだけだよ」と言われたことがあります
……本当にそうでしょうか?
私たちの一生は、子どもの頃の環境や経験だけで100%確定されると、
まことしやかにささやかれています。でも、私は違うと思うのです。
約2年ぶりに書いた『なぜ「弱い」チームがうまくいくのか -守り・守られる働き方のすすめ-』
(晶文社)は、我欲まみれのチームをつくるために書いたものではありません。
チーム内で優劣をつけ、順位を競って成り上がった人が勝者、なんてことも書いてありません。
イロやカタチをカッコよくまとめるノウハウは他書にゆずります。
あくまで「多様な人と多様なチーム」をつくり、
「依存」しあいっこする「ダイバーシティ」を実現するために書きました。
今日は、少しだけ「はじめに」を紹介させてください。といっても長文なのでお時間が許すときにでも。
「その先を読みたい……」と言ってくださる私と相性の良いひとは
お近くの本屋さん(4月27日頃に全国発売)かAmazonでご予約を(笑)。
厚かましくて、すみません。
https://www.amazon.co.jp/dp/4794973101

「自立できないと大人じゃない。なんて、子どもの頃から刷り込まれていませんか?
そもそも、1人で自立はできませんし、大人になることはできません。人間は弱いのです。
極論すれば、強い人は生き残れません。なぜって?それって不思議ですか?
でも、よく考えてみてください。
あなたは、強い人を助けようと思いますか?自ら危険を冒してまで助けに行くわけないですよね。
なんといっても、相手は強い人なんですから、自分でなんとかするでしょう。
きっと、あなたはそう思うはずです。ですから、弱くなくっちゃ生き残れないのです。
弱いからチームを組んで生き延びようとするわけです。」
————「序章では、縦糸となる、私が考えるソーシャルデザインのエッセンスを書きます。
私たちの一生は、子どもの頃の環境や経験だけで100%確定されると、
まことしやかにささやかれていますが、決してそうではありません。
私はその思い込みを否定します。
目的のために自発的に結びつき、協働しながらも、度が過ぎた干渉はしないギルド的チーム
(生活共同体)と公憤(正義感から湧きあがる公共のための怒り)があれば人生はいかようにも変わる。
それらを駆動させる最大のエンジンがソーシャルデザインというわけです。
第1章では、チームをつくる『弱い人』に注目します。
チームは、個人が有機的につながらなければ機能しません。
つながるには個に『弱さ』が欲しいのです。あなたが弱く矛盾した存在だから、
矛盾した社会で生き延びることができる。
そんな事実に納得していただこうと思います。
第2章は、『多様性』のあるチームづくりに必要なこと、またそれを接続させる手がかりを求めます。
私たちの脳は、大きすぎず小さすぎないメンバー数が気持ちいいようです。
くわえてメンバーの属性は、統一されずバラツキのあるほうがいい。
つながり過ぎると協働はできませんから。
能力のバラついたメンバーに依存することを本書では『自立』と名付けました。
第3章では、うまくいかないチームを再浮上させるチーム論を述べます。
そのポイントは、衝突するものや矛盾するものをチームの『中心』に置くことです。
理性や知性、分別でそれを排除するチームは、いずれ壊れます。
コミュニケーション下手な一匹狼も大切な戦力なのです。
一方で、チーム内で衝突し矛盾するあなたを誰もが助けなければならないというのは言い過ぎです。
助けたいと思ったら助けたらいいし、できない事情があるなら無理しなくてもいい。
誰もがいつでもタフなわけではありません。
第4章は、リーダーにとって大事なことを考えます。
今起こっている状況に合わせて、今この場でどう感じるか。
直感を大切にする柔軟性があれば、リーダーに『天性の能力』は必要ないことをお伝えします。
傲慢だし、嘘をつくし、怒るし、天性の能力がない私がリーダーになれるのですから、
きっと説得力があるはずです。
第5章では、バラつきを是とする共生社会(つまり、多様性のある社会)で
リーダーとメンバーが為なすべきことを書きました。
リーダーは、仕事の価値観や守るべき道徳観を示す人。
メンバーはリーダーと同じ価値観や道徳観をもてる人です。両者が組めば大概のことは為せます。
為せないのは組み合わせが悪いからです。時折はさむコラムでは、
ソーシャルデザインの原点をつくったデザイナーや経済学者、
チームを思想的に支える宗教(仏教)をピックアップしたいと思います。」

チームのこと、弱さのこと、リーダーのことを200頁ほど書きました。
ご笑覧いただければ嬉しいです。

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